中成薬事業
安全安心の製品が
できあがるまで
The Manufacturing process
イスクラ産業の品質方針
弊社は医薬品の品質を向上させるとともに、お客様への安全安心な医薬品の安定供給を確実にすることを目的として、「イスクラ産業 品質方針」を定めました。また、医薬品には製品ライフサイクルの全期間にわたり医薬品品質システムを構築し、医薬品開発と製造活動の連携を強化、技術革新と継続的改善を推進しています。
- 製品の品質は企業の生命線という意識を全社に浸透させます。
- 高品質かつ安全安心な製品を安定的に供給します。
- 人々の健康に役立つよう、消費者の立場に立って、持続的に品質向上に努めます。
- 薬事関連法規を遵守します。
製品へのこだわり
弊社の剤形は顆粒剤、丸剤、錠剤、液剤など多岐にわたります。これらいずれの製品においてもお客様の「飲みやすさ」や「使い心地」を考え、日々製品開発を行っています。
ここでは2つの例を挙げて、弊社のこだわりをご紹介します。
1.顆粒製剤の飲みやすさを追求
顆粒製剤は「吸湿性が高い」という特徴がありますが、吸湿性を改善すると服用量が多くなり、口の中に粉っぽさが残ってしまうという課題があります。弊社の研究開発では、「飲みやすさ」と「吸湿性の改善」のバランスを考え、お客様の服用を第一に考えた製剤設計をしています。添加物の組成を工夫、顆粒の口溶けが良い造粒方法の研究など、お客様目線での製品開発を常に心がけています。
2.伝統的剤形の継承と発展
伝統的な剤形の一つに丸剤(小蜜丸)があります。生薬を蜜で丸めて作る丸剤は、錠剤のように角がなく、お子様やご高齢の方にも服用しやすい剤形です。弊社では中国の伝統的剤形である丸剤を医薬品として日本国内で販売、中成薬の伝統を継承しています。また、丸剤の発展形として錠剤と同じ製法で丸剤の剤形に近い「球形の錠剤」の研究を行い、製品化を実現しました。
製造と品質管理
中成薬の製造管理
日本で販売されている多くの漢方薬の原料は中国産の生薬です。生薬は天然の素材であるため、良質の原料を見分ける技術が必要になります。製造の第一歩は、豊かな経験を持つ技術者の厳しい生薬の選別と鑑定からはじまります。
中成薬(中医学理論に基づいた処方により製造された薬)は厳しいGMP※管理のもとで製造が行われています。製造中における各段階で試験を行い、安全安心な製品の製造に注力しています。使用される生薬は色・味・香りなど、産地や収穫時期の差により成分に違いがありますが、品質をコントロールするために最新の機器を用い、現代の科学水準に合った分析方法を取り入れて分析評価を行っています。
- GMP:日本で販売が許可される医薬品はすべてGMP(Good Manufacturing Practiceの略)という製造管理と品質管理規定に基づいて製造されます。
「原料の受入」から「製造の出荷」まで、製造工程全体を管理するためのシステムです。
中国における医薬品製造
弊社の医薬品の多くは中成薬の本場となる中国の天津、武漢、成都で製造されています。製造工場は、日本の厚生労働省から医薬品等外国製造業者認定を受けています。
弊社の品質管理部門は、原料管理段階から提携工場とともに品質保証を行い、日本に輸入後もさらに出荷前の最終試験を実施し、品質を確認した上で、日本中医薬研究会会員店を通じて皆さまのもとへ商品をお届けしています。また、製品出荷後も、使用期限まで品質が安定していることを担保するため、定期的に検査を実施しています。
自社工場「四川華星薬業有限公司」
四川省成都にある四川華星薬業有限公司は、弊社中成薬の製造・加工拠点の一つです。
生薬の加工から、抽出、製剤化、アルミ包材への包装、箱詰まで一貫製造を行っています。
各製造工場との連携
弊社の品質管理部門は定期的に中国製造工場へ出向き、製品製造工程、分析方法、品質保証などについて情報共有と交流を行い、品質の向上と安定供給に努めています。また、製造現場へと赴き、中国の工場作業者とともに製造設備の改善、改造のバリデーション※も実施しています。
- バリデーション:製造設備や製造工程・方法が目的とする品質に適合する医薬品を恒常的に製造できることを科学的に検証すること
中国製造工場との技術交流
1989年より、日本での品質管理及びGMP管理の理解を深める目的で、中国製造工場との間で研修制度を設けています。中国技術者を招き、弊社の漢方センターにおいて半年から1年間にわたり、品質向上のための技術研鑽、日本の薬機法など法令の理解、製造における技術交流を行っています。研修を終え中国に戻った皆様は、工場において総括責任者(製造管理者)を始めとした製造部門、品質部門等の主要部門の責任者として、日々、弊社中成薬の品質管理に努めています。